今年53万件、卒FITどうする?

2019年3月10日

太陽光発電の買取制度は2009年11月に余剰電力買取制度として開始
され2012年に固定価格買取制度と発展継承されてきました。
当初、市場価格より高めに設定された売電価格は10年間保証です。
この保証が2019年11月以降、続々と終了していきます。
この卒FIT、あるいは2019年問題は報道も多くされていますから
皆さんよくご存知じの事と思います。
ここで、改めてその件数を確認しておきましょう。

卒FIT件数

出典: 資源エネルギー庁スペシャルコンテンツ

もっとも買取り価格保証が終わっても太陽光発電モジュールの寿命
は30年と言われてますから、まだ20年は使えます。
(但しパワーコンディショナーの寿命は約15年と言われてるので
特別な保証がなければ一度は買い換えが必要になりそうです)

固定価格買取が終わった後はどうなる?

資源エネルギー庁では卒FITに向けた政府、買取り業者による対
応スケジュールを発表しています。

卒FITスケジュール

出典: 資源エネルギー庁スペシャルコンテンツ

卒FITに該当する家庭には5月~7月に個別に正式通知が届くこ
とになっているようです。

この2019年4~6月にはまだ態度を明らかにしていなかった東京電
力も買い取りをするかしないか態度を明らかにすると思われます。
また電力各社との新たな買取り契約は4月から解禁されます。

仮に東京電力の発表がネガティブなものであっても、新規参入企業
では既に買取を表明している企業はたくさんありますので(シェア
リングエネルギー、昭和シェル石油、スマートテック、ソフトバン
クでんき、Looopでんき等)無用の混乱はなさそうです。
(ENEOSでんき7月より申し込み受付)
(NTTスマイルエナジー、東京ガス、丸紅ソーラートレーディング未定)
(HTBエナジー売電予定なし)

卒FIT族への大手電力の売電価格については、正式には発表され
ていませんが、

2016年1月に調達価格等算定委員会資料にて経産省より買取期間終
了後の売電便益として11円/kWh の金額が示唆された
太陽光発電協会「太陽光発電2050年の黎明」より引用

ということで大手電力会社が買取を続けるとすれば、この11円/kWh
が買取価格に落ち着くだろうと予測されます。
新規参入企業はそれを見こしてやや安い設定になっています。

卒FIT族の動向 今後はどうする

選択は大きく分けてふたつですね。

1売電を続行する
もう面倒なことはしたくないとか、新たに蓄電池に資金を当てたくな
いという方は今後安くなっても売電を続ける意向のようです。
ただ今後の買取価格は下がる一方なわけですから、そのまま自家消費
に切り替えた方が得する金額は大きくなります。

2自家消費に切り替える
自家消費をする場合は電力使用のピークは夕方から夜ですから昼間の
発電分を蓄電池に貯めこんでおく必要があります。
そこで蓄電池の導入を考え初めてる方はかなりいるようです。

売電単価が激減する状況になって利益を出すのは難しくなりましたが、
電気代は現代社会では必要経費ですので、そこを大きく抑えられる点
と震災、あるいは大停電のリスク対策としての価値を納得できれば蓄
電池を導入して自家消費という考えは成り立つと思います。

一般に4人世帯戸建てで電力消費は年間5500kWhとされてます。
5,500kwh×25.91円=142,505円。これが年間電気代の目安です。
月平均の電気代は11875円になります。

資源エネルギー庁発電量シミュレーターで試算してみます。

平均的な日照地域で4kWの平均的規模の家庭用太陽光発電の場合
4kW だと年間 3922kWh/年程度の発電が見込めます。
年間消費から発電分を引いた5500-3922=1578kwhは電力から購入になり
年間実買電気代は1578*25.91=40886円
月平均の電気代は40886/12で3407円で済みます。

売電で仮に全量売れるとしたら
3922*11円=43142円の利益になり年間実質電気代は99363円です。
もちろんそこまで売ることはできないと思うのでもっと電気代はかさ
んできますね。

蓄電池購入のコストはかかりますが、50万切る製品もすでに出てい
るようですし、卒FITの件数からして買い手市場になると見込めま
すから価格競争でもっと下げそうに思います。そうなると売電と差が
なくなり、かつ非常時に数日使えるメリットが輝いてきます。

助成金が自治体から出る場合も

蓄電池やV2H(ビークル・トゥ・ホーム)に助成金が出る場合もあ
りますので、都府県と市町村の双方に問い合わせてみてください。

東京都を例にとると

蓄電池システム
機器費の1/6、但し1戸当たりの上限額は次のいずれかの小さい額。
(ア)1kWh当たり4万円に、蓄電容量(kWhを単位とし小数点以下第3位
を四捨五入)を乗じて得た額
(イ)24万円

ビークル・トゥ・ホームシステム
機器費の1/8 1台当たりの上限額は5万円

クール・ネット東京より引用

なぜビークル・トゥ・ホームシステムまで載せたかというと、平日は
送り迎え、買い物のちょい乗り、ドライブは週末という方なら、EV
車を太陽光の蓄電池として使うというのがかなり有効だと考えてるか
らなんです。

EV車を蓄電池として使う

蓄電池目線での一番のおすすめはソフトウェアでパナソニックの電池
を超効率運用してくれる米国テスラーなんですが、お値段がかなり高
いし、日本の諸事情に合うか未知数、人気に生産が追いつかない現状
から見送るしかありません。

【2019年3月13日追記 テスラーがより廉価なModel3の発売を発表し
ました。価格は3万5千ドルからで、航続距離延ばしたきゃ電池オプ
ションてな感じで高くなります。が例によって絶賛予約中(笑)】

そこで狙いは電池専用車の日産リーフ 専用車だけにこちらのリチウ
ムイオン電池は27~60Kwhと家庭用蓄電池と比べ圧倒的に大容量です。

以前、iPhoneフル充電をやめて電池長持ちという記事でリチウム電池
の特性を生かし20%~40%あるいは50%充電で電池にやさしい運用が
出来るとお伝えしましたが、実はリーフのユーザーの実証記録を知っ
てたのできっとスマホもそうだろうと気付いたんです。

ちょっと横道にそれますが、リーフユーザーKAKUさんの電池にやさし
い運用はこちらです。

普段は30kWhリーフなら50%未満で運用し、300km以上走るときに復活
走行にチャレンジする。帰宅するときにはSOC50%以下になるように、
最後のQCの充電量を調整し、帰宅した時には50%(24kWhリーフだと4
0%)を切るように調整して走る。
KAKUさんのBlogより引用

要はリーフを導入した場合もフル充電は避け、50%を上限にすると電
池の寿命を最大化できるということになります。

 

ガソリン併用車の三菱アウトランダーPHEVの場合は電池容量が13.8kWh
とリーフに見劣りしますが、それでも家庭用蓄電池の倍はありますし、
三菱でSMARTV2Hというシステムを提供してるので有効な選択肢になる
かなと思います。

国は2050年までに温室効果ガスの排出量を80%削減する目標を掲げて
いる以上、太陽光発電の普及も卒FITでしぼむことなく継続してい
くと思われます。また技術革新と市場メリットから機器価格の低下傾
向も続くと思われますので、今後の動向に注目したいと思います。


下のスポンサーサイトでは光熱費削減の観点から卒FITだけでなく
初めて取り組む方、オール電化済みの方、卒FITではないが太陽光
発電を導入済の方、それぞれに合うエコを提案しています。