潜在意識のやる気スイッチは本当にある！
某学習塾のＣМで、やる気スイッチがあってそれを押して勉強する気
にさせるつってストーリーがあります。
ＣМとしては面白いですが、その先の反応はさまざまでしょうね。
じゅうぶん健康な方なら、さくらももこ風にそんな便利なモンがある
ならあたしも欲しいよ～って言うかも。
そういう方は案外多いかもしれませんね。
また半ば自分はうつじゃないかと疑いながら暮らしてる方はそんな便
利なスイッチなんて絶対ない！と決めつけるかもしれません。
そもそもやる気とはなんでしょうか？
それは生存に必要な行動や、よりよく生きるために必要な行動を起こ
すためのモチベーションですよね。その必要性や行動した方がいいよ
ねという判断はたいてい意識まで上がってきています。
ところが潜在意識によって（元をただせば自分の意識の蓄積によって
なんですが）自動化された否定癖や消極的な態度によってこのモチベ
ーションがすっかり低下している状況が日常化しているんです。
そして因果関係をさらっと忘れて私たちはやる気を渇望しているのだ
と考えられます。
そこで潜在意識、無意識に気合を注入する仕掛けがやる気スイッチと
いうことになります。
私もそんな潜在意識を簡単便利に動かしてしまうようなスイッチはま
あないんだろうなと予想してたわけですが、実はやる気スイッチはち
ゃんと実在するらしいんです。
もちろんＣМにあったベタな小道具スイッチではなくて脳の中の器官
としてあるそうなんです。
青天の霹靂です。
ある日、本屋でぶらぶら本のタイトルを眺めてた私は出合い頭に「や
る気の秘密」という単語にドカンとぶつかったんです。
人間のやる気スイッチについて書いた本
早速書棚から取り出すとなんだかマンガのイラストを前面に押し出し
た表紙でタイトルはひらがなで「のうだま やる気の秘密」。短気な
江戸っ子ならば「べらんめえ」と書棚に戻してしまうところですが、
私は裏表紙を返して共著者二人のプロフィールを見ました。
一人は上大岡トメさん、理系出身のイラストレーターの方です。
もう一人は池谷裕二さん、東大大学院准教授で著書多数。
「のうだま やる気の秘密」幻冬舎刊 上大岡トメ＆池谷裕二共著より引用
これは羊の皮をかぶった名著に違いないと直感しました（笑）
中身は期待できそうと判断して開くとマンガ仕立てのページとテキス
ト中心のページがあり、マンガキャラが親しみやすいです。
早速【脳の法則①人間はあきっぽくできている！】を読んでみます。
どんな三日坊主の人でも、たいていの人は毎日歯は磨く。これって
実はマンネリ化なんです。「めんどくさい」ことがマンネリ化しち
ゃって、もう「めんどくさく」なくなって、習慣化してるんです。
それならこれを利用すれば、続けることができそうじゃないですか。「のうだま やる気の秘密」幻冬舎刊 上大岡トメ＆池谷裕二共著より引用
なんだか救いがありそうなお言葉じゃないですか。
わくわくして【脳の法則②やる気は迎えに行くものです。】を開いて
みます。
脳をだまして「やる気」を出す！
ああ、そうだったんだ！
やる気にスイッチを入れるのは、カラダなんだ！「のうだま やる気の秘密」幻冬舎刊 上大岡トメ＆池谷裕二共著より引用
脳をだましてという言い方が気になる人がいるかもしれませんが、自
分を上手にその気にさせるという方便ですからここは素直に受け取り
ましょう。脳に「やる気」を出すしくみがあったらこれは知らないと
もったいないですね。
人間のやる気エンジンの正体とは
そして【脳の法則③続けるコツは脳をだまして蒼い玉を動かすこと】
にこの本の肝となるやる気スイッチの正体が明かされます。
「のうだま やる気の秘密」幻冬舎刊 上大岡トメ＆池谷裕二共著より引用
脳幹の海馬の近く線条体に接している淡蒼球という実際に蒼い器官が
あるそうです。これがやる気の高まった時に活性化する部位なのです
が、困ったことに自分の意志では動かせないのです。
そりゃそうですね、意識して動かせないから皆が困っているんです。
でも池谷先生によると動かす方法はちゃんとあって、４つのスイッチ
Body （カラダを動かす）
Experience （いつもと違うことをする）
Reward （ごほうびを与える）
Ideomotor （なりきる）
によってまわりをまきこんで動かすのだそうです。
（本では２章以降でこれらの４つのスイッチについてさらに詳しい説
明と具体的に実行する時のヒントまで書かれています。気になった方
は手に取って読まれてみたらよいかと思います）
対象として捉え方のわかりづらい潜在意識ですが、案外こういう単純
な働きかけで淡蒼球を活性化すると無意識までも動かすことができそ
うですね。これは素晴らしい発見でした。
しかもひとつでなくて４つもスイッチがあるとは心強いです！
