宇宙背景放射からの陰陽太極図からの奇門遁甲

宇宙背景放射

私たちにはあらゆる方角から宇宙マイクロ波背景放射CМBと呼ば
れるノイズのような電波が届いています。
これはどんなものかというと

1964年にアメリカ合衆国のベル電話研究所(現ベル研究所)のアー
ノ・ペンジアスとロバート・w・ウィルソンによってアンテナの雑
音を減らす研究中に偶然に発見された。

標準的な宇宙論によると、CМBは宇宙の温度が下がって電子と陽
子が結合して水素原子を生成し、宇宙が放射に対して透明になった
時代のスナップショットであると考えられる。
宇宙マイクロ波背景放射 Wikipedia より引用

そういう宇宙初期の電波が今も飛び続けているのです。
アナログ時代、テレビの砂嵐にもこの電波が含まれていたそうです。

その電波分布の解析図を見つけた私は衝撃を受けました。
それが中国に伝わる陰陽太極図に非常によく似ていたからです。
↓こちらの一番上の解析図をご覧ください。

宇宙背景放射
出典: NASA LAMBDA-Data Program

陰陽太極図

そして皆さんご存知の陰陽太極図はこんな図ですね。

陰陽太極図
出典: 阿倍晴明神社

すごいですよね。
どう見てもそっくりじゃありませんか?
これ、絶対にカンニングしてますよ(笑)
もちろん難しいだろうという印象はあります。なんせ私たちは三次
元物質至上主義的な固定観念の塊ですから。
しかし意識に制限はないですからね、もしかしたらと可能性を許し
て考える分には無害でしょう。

『易経』繋辞上伝には

「易に太極あり、これ両儀を生じ、両儀は四象を生じ、四象は八卦
を生ず」
Wikipedia 太極図より引用

となっています。

古代の賢人は研ぎ澄まされた心眼、神眼を以って宇宙に満ち渡る創
世の波動を俯瞰すると、『老子』の無極や陰陽五行哲学を骨組みと
した万物創造のプロセスがあったに相違ないと推察したのです。

最初は唯一の無極である太極が全てであったのが、両儀である陰と
陽に分かたれた事から宇宙が始まったと看破した。また対儀とかで
なく両儀という言葉を使った点に陰と陽の間で揺らいでいるニュア
ンスを感じます。

それは宇宙の真理を求める賢人の探求心の賜物であったかもしれま
せん。

さらに軍事や人心掌握や政治に利用したい権力者の欲望が賢者を半
ば強制して細かな森羅万象辞典を作らせようとしたのです。

奇門遁甲

こうして奇門遁甲の創始者は宇宙創造を陰陽の二つの側面から捉え
て観察し、さらに木、火、土、金、水の五行の形態から捉えて観察
し、その五行それぞれにも当然陰陽があると考え十個の干を策定し
たのです。
次に一年を通した観察を蓄積してゆき十二個の支と二十四節気を策
定しました。

この哲学的かつ自然学的考察によりあらゆる対象と時間の組み合わ
せを考え抜いて、壮大な場合分けの索引を持つ森羅万象辞典を完成
させ、これを逆引きすることで全ての問題に対処できる万能の処方
箋を完成させたわけです。

こうなると森羅万象辞典を読み解き、すらすらと処方箋を書いてく
れる優秀な奇門遁甲家は厚遇されるようになります。
中でも最も重要な軍事に関する処方箋を得意とする者は特別に兵法
家と呼ばれて、諸葛孔明ほどの高名になると王自ら三顧の礼を以っ
て迎えられるのです。

問題は奇門遁甲があまりに強力だったために、秘伝書を巡って常に
熾烈な争いが起こり、わざと偽の秘伝書を渡して敵の力を削ぐ陰謀
が起こったり、陰惨な騙し討ちが頻繁に起きたことは想像に難くあ
りません。
こうして、いつしか秘伝は闇に埋没したのでしょう。

私も少し齧ってみたのですが、現在伝わっている奇門遁甲には往時
の威力を垣間見る事はできないようです。特に時盤などは唐代には
単独で存在したようですが、現代の日本では定説もなく流派ごとに
ばらばらで占断が違うという残念な状況です。